
そういえば、雑談で伺っていて、気になったのが、活動の一つである遺骨収集活動。登山で、戦争で、世界中に、まだ散らばったままの日本人の骨。戦争の兵士さんたちの遺骨においては、日本は迎えに行っていないまま、探すこともやめてしまったまま、どこかに眠っていることが他国とすると非常に多いらしく... そういうことをちゃんとしていないと、幸せなんてものは、薄っぺらいものな気がしてくる。
もうひとつ、もうずいぶん前に聞いて印象だった野口さんの話。ヒマラヤに登山中、状況的に諦るべきかどうかの判断を迫られた時、ポケットに忍ばせていた当時の彼女の香水を嗅いで、「あ、いかん、帰られば」と我に返ったという話。(その時、頂上目指して、アタックをつづけた仲間は、かろうじて命はとりとめたものの重傷だったそうで、本当に判断というのは困難だということも思う)今日も、お茶飲みながら、そんな話を一緒にしていたのでした。私はその話が好きで。香りの威力、愛する人の香りの記憶って、すごい力だなぁ、と思った覚えがあって。私も、そういう人であれたらいいな、と思った覚えがあって。