Tuesday, February 23, 2010

野口健氏

 今日は、アルピニストの野口健さんと、久々にオシゴトご一緒させて頂きました。かの『ブリヂストン』主催の催しの中でのトークパートを。今日も相変わらず、ご自身の環境活動を現実味あるテンションで、お元気そうでなにより。海外の登山家間にあった、富士山(や日本人)に対しての悪いイメージを払拭したいと、富士山の清掃活動をずっとされていますが、最近、清掃活動をしよう!とはりきって参加希望してくださる方々に申し訳ないぐらい、すっかりきれいなったというお話あり。おそらく、アルピニストとしてのギリギリの挑戦魂は常に変わらず、地域、環境、ゴミ、世代・・様々なことへの挑戦を続けているのだろうなぁ、と感じます。リーダー的存在の野口さんには、いろんなことが、直接ふりかかってくることも多いであろう中、スマイルで進む人間パワー。めげない心、きれいでとても強いはずで。
 そういえば、雑談で伺っていて、気になったのが、活動の一つである遺骨収集活動。登山で、戦争で、世界中に、まだ散らばったままの日本人の骨。戦争の兵士さんたちの遺骨においては、日本は迎えに行っていないまま、探すこともやめてしまったまま、どこかに眠っていることが他国とすると非常に多いらしく... そういうことをちゃんとしていないと、幸せなんてものは、薄っぺらいものな気がしてくる。
もうひとつ、もうずいぶん前に聞いて印象だった野口さんの話。ヒマラヤに登山中、状況的に諦るべきかどうかの判断を迫られた時、ポケットに忍ばせていた当時の彼女の香水を嗅いで、「あ、いかん、帰られば」と我に返ったという話。(その時、頂上目指して、アタックをつづけた仲間は、かろうじて命はとりとめたものの重傷だったそうで、本当に判断というのは困難だということも思う)今日も、お茶飲みながら、そんな話を一緒にしていたのでした。私はその話が好きで。香りの威力、愛する人の香りの記憶って、すごい力だなぁ、と思った覚えがあって。私も、そういう人であれたらいいな、と思った覚えがあって。