ここのところ、前を通るたびに目に入って気になっていた
ワタリウムギャラリーで開催中の「草間彌生展」へ。
草間さんと言えば、赤や黄色の強烈な水玉アートで、
びっくりアート、な印象だったのですが、
この60年代展は、草間さんがどういう人間なのか、
どういう考えでこういうアートに至っているのか、ということなどが垣間見え、
これまでのイメージも変わり、寄ってよかったと思った。
あの水玉一つ一つが、宇宙の中に存在する我々の命の象徴であることも
作品の観方を変えられたし、1950年代に、アメリカに行くために、
時代的にも、どれほどの苦難があったか、想像させられた。
面識も何もないジョージア・オキーフに手紙を書いて、
期待もしていなかった返事が来て、渡米に至ったこととか、
食うに困らないよう、売るために着物を何十着も持参したとか・・
どこか、近寄り難く感じられていた殻のようなものが、剥がされたような展示。
ワタリウムのスペース、限られた中ですが、ご本人の言葉の印字や、当時のビデオもあって、
かえって、小振りでディープな感じ、面白かったですよ。