三軒茶屋の(キャロットタワー)シアタートラムで公演中の『南部高速道路』を観てきました。長塚圭史さんが構成・演出。(原作は、アルゼンチン人のフリオ・コルタサル)
渋滞に巻き込まれただけのはずが、その渋滞が永遠に終わる気配もないままに、季節は一つ二つと過ぎ...その渋滞のまま、前後の車でコミュニティができていったり、人間関係が生まれたり...それが日常化していく不思議が描かれていた作品でした。演じる皆さん、しっかり骨のある演技で、素晴らしかったです。(真木よう子さんや梶原善さんもご出演でした)
原作のコルタサル氏の作品のテイストが、不安と緊張感のある幻想世界、ということらしいのですが、長塚さんの味付けで、ぐっと日常に近づけるエッセンスてんこもり。ありえなさそうな事なのに、いやあるかも、と舞台を観ているうちに思っていた。日常を、時代を丁寧に拾って、見た目、音、匂い..色々な感覚の情報から、作品に昇華されているのはさすがでした。やぱり、「斬新な何か」より「何気ない日常感」というのが、本来、一番複雑なんだろうからね。それを、逆に構築するには、細かい作業の積み重ねと思われる。おもしろかった= 緊張感もあって、適度に疲れた!(笑)
そうそう!実は、写真右のチラシ、下の方に目をやると...お、私の名前が!(写真だと小さくて見えないかな^-^;)まさか、名前が書いてあるとは思わないほど、一瞬の声の登場なのに、こんなに大きく書いてあって、最初気づかず!(ありがとうございました)長塚作品にチョイ参加できて、私は嬉しかったー。(公演は、この週末・日曜まで)
>「斬新な何か」より「何気ない日常感」
ReplyDelete週末に行った東京都現代美術館のトーマス・デマンド展で似たようなことを感じたので うんうんとなりました
7/8までと会期残りわずかですが おすすめです